2007-09-15 -TZALIK- in Thor |
☆モンスターサイドストーリーズ 第四話 エピローグ とりあえず、マリオネットキラーに捕らわれていた幾多の思念は解放され、しばらくは人形界も平和になるのではないでしょうか。 まさに人形解放。 間違ってもリンシャンカイホウではない(*'-')b (聞いてない 平和に……ん?(’’ ちょ、ちょっとー!!Σ(゚□゚ 短い間ってなによー!!Σ(゚□゚ 。゜゜(ノ□`)゜ ゜。 ウワァァァァン 人形から吸い寄せられ、ヘイトリッドの元で憎しみとして操り人形に埋め込まれたアバンダも、もちろん解放……ここではない、どこかへ。 アバンダの幸せ……か(/_・。 生まれ、出会い、別れ、再会し、互いを信じ、また別れ…… 一つの物語が出来て、それが終わって。 また新しい物語の紡ぎ手となるのか…… 私のたれ人形に憑依しませんか?(/_・。 生まれ変わっても、また私が出会いたいものです(/_・。 が、魂の輪廻なんて魂自身が選べるはずはないモノ。 ただその行く末を祈るばかりです。 一度は下ろしたアバンダを再び抱え上げる。クセで「よいしょっ」なんてもらしたらアバンダは真っ赤になって騒ぐのだろう。重くないわよっ! って。 あれ、涙がとま ら ない |
戻ってきた。 一番最初の場所に。 アバンダと出会った…… いや、再会した場所に。 ここに来て、ようやくTZALIKはすべてを思い出した。 記憶がかすれて消えてしまうほど昔の…… アバンダはずいぶん前から知っていたようだ。 私の名前を呼んでくれるアバンダに、私は「TZALIK」と名乗った事がない。 それでもアバンダは「罪を憎んで人を憎まず」なんて粋な事を言って茶目っ気たっぷりにウインクする。すぐにぷいっとそっぽを向くのは……照れてる? 次にまた彼女が目を開けるとき、そこにいる人間と幸せに暮らす土壌は整ったみたい。 誰かを信じる事を知った彼女なら、裏切りと憎しみだけの世界ではないと知った彼女なら、きっとだいじょうぶだ。 そして、私も―― |
そしてついに、お別れの時間がやってきたようです。 縁の地で天に還り―― 私とアバンダが再会した縁の地。 魂の解放は天使に比するとも劣らない神々しき輝き。 もうこの手は届かないのだろうか…… 立ち上る光の中から、微かな声が聞こえた。 光はその一言とともに空に溶けるように吸い込まれていき、消えた。 乾いた地面には涙の痕が残っている…… 後日、縁あってまたアルベルタを訪れた事があった。 特に意識していたわけではないが、その場所でふと足を止める。アバンダの姿が見えたような気がした――だけだった。目をこすったら消えた。当然。 TZALIKの倉庫の中にはたくさんの人形がある。願わくば次の持ち主が自分であれば喜ばしい事ではありますが……今はただ、彼女の幸せを祈るとしましょう。 所用を思い出し、また日常の中へときびすを返すTZALIK。 突堤はまた無人となり、寄せては返す波の音だけが残った。 おしまい
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